自己資金がない、もしくは少ないけれどお金を借りたいという相談が非常に多く寄せられます。
お金がないから借りたいという考え方は当然かもしれませんが、日本政策金融公庫の創業融資においては自己資金がとても重要になってきます。
本日は自己資金について考察していきましょう。
(1)そもそも自己資金とは
自己資金とは、創業者が自力で蓄えた元手資金のことです。
半年から1年前までに通帳に貯金していることが明確にわかるお金です。手元にあるお金、いわゆるタンス預金は
どこから調達してきたかはっきりとわからないお金のため、信用度が低く自己資金になりませんのでご注意ください。
給料が手渡しの方はこまめに預金に入れることをお勧めします。
(2)よくある自己資金にみなされるケース、みなされないケース
みなされるケース
☆贈与
親族などからお金をもらうということです。これはしっかりと親から子に通帳を通して入金していることがわかれば自己資金として認められます。
ただ贈与になるので、1年間で110万円以上もらうと贈与税を支払う義務が生じますし、しっかりと証明する必要があります。
ご自身で行わず、税理士などの専門家にあらかじめ相談することをお勧めします。
☆配偶者の預金
結婚している場合は配偶者の預金も自己資金になります。
みなされないケース
★借入金
借入金は贈与と対照的にお金を返す義務がありますので、自己資金には含まれません。
つまり創業融資を受けるためにカードローンでお金を一時的に増やしたところでダメだということです。
★手元現金
上記に記載しましたが、手元にあるお金は信用性が低いのでNGです。
(3)なぜ自己資金が重要なのか。何を見られているのか。
日本政策金融公庫は創業者がどれくらい前から計画を立て、創業に向け資金を貯めてきたかを判断してきます。
それは金額の大小ではなく、どのように貯蓄したのか通帳の動きを通じて計画性を証明する必要があるのです。
創業以後の一般融資は自己資金の枠はなくなり、決算書、確定申告書が判断材料になりますが、
創業融資は創業なので、自己資金というフィルターで過去の行動や覚悟、創業者の計画性を見ているのです。
当然ですがしっかりと貯蓄できている創業者の方がしっかり返済してくれそうですよね。
(4)これから創業する方へ
ここまでご覧になっていただいた方、創業融資の自己資金の重要性がわかっていただいたかと思います。
日本政策金融公庫での創業融資は融資希望額の10分の1という条件がありますが、10分の3くらいはあると尚よいです。
また私的な意見ですが、少なくとも50万から100万円くらいは貯蓄して事業を始めることをお勧めします。
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